1978
“DAYDREAM”　『デイドリーム』
	A.Hashimoto ... Vocals, Electric and Acoustic Guitar 　　M.Morioka ... Vocals, Electric and Acoustic Guitar 　　T.Yamaguti ... Vocals, Electric and Acoustic Guitar, Piano, 　　　　　　　　　　 Ricorder 　　Narikichi K. ... Chorus, Acoustic Guitar, Tambourine 　　H.Okui ... Chorus, Tambourine, Percussion 　　Electric Light Orcchestra 　　　　　　　　 ... Sound Effects on "Gone With The Rain" 洛東UNDERGROUNDのセカンド・アルバムにして実質上のラスト・アルバム。すでに森岡の脱退、それに続くＲＵＧ自体解散発表後リリースされた作品集であり、心なしか寂しげな雰囲気が漂う。だが勢いに任せて歌い演奏したファーストに較べて間違いなく完成度は上がっており“２作目にして彼らは（ビートルズの）「アビー・ロード」の領域に到達した”という声すら上がったのも事実である。 Wonderful World　（不思議の国） 　　Words and Music By T.Yamaguti Light And Shadow　（愛の光と影） 　　Words and Music By T.Yamaguti Gone With The Rain　（雨と共に去りぬ） 　　Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto Hello Yesterday　（ハロー・イエスタデイ） 　　Words and Music By T.Yamaguti The Pistol　（恋のピストル） 　　Words By A.Hashimoto / Music By T.Yamaguti Long-Haired Girl　（長い髪の少女） 　　Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto Dream　（僕の心に愛の夢） 　　Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto I Wonder I Want　（アイ・ワンダー・アイ・ウォント） 　　Words and Music By M.Morioka Everybody Forgets The Days　（忘れ去られた日々） 　　Words and Music By A.Hashimoto 作品集はポール・マッカートニー＆ウイングスの「ビーナス・アンド・マース〜ロック・ショー」を彷彿とさせる「不思議の国」で幕を明ける。森岡は全面参加しておらず、人手が不足する場面で木村成吉、奥井弘がセッションで起用されたものの、基本的な録音は橋本、山口の二人により進められた。前半４曲のうち、もの悲しいピアノソロが挿入される「愛の光と影」、大げさな印象が残る「ハロー・イエスタデイ」等３曲が山口の作品。ソングライティングの向上は見られるが、演奏自体は山口が全面に出てしまいバランスの悪さが印象として残る。やはり本作品集で最も重要なのは後半の５曲で、トリッキーなギターソロも挿入されるパンク風の「恋のピストル」、ウエストコーストの香り漂うポップな「長い髪の少女」、橋本ならではの叙情的な作品「僕の心に愛の夢」、堅田サウンドの第二弾であり森岡自身がエキセントリックなギターソロを披露する「アイ・ワンダー・アイ・ウォント」、そして成長の跡著しい橋本のギターソロと冗長とも言える山口のピアノソロをフューチャーした「忘れ去られた日々」に至るまで、色々な面で進化を遂げた彼らに出会える。もちろん作詞・作曲や演奏技術には改善の余地がたくさんある。しかし... 橋本、森岡、山口という３人のコンビネーションで生み出しうる最高のものがここには収録されており、それ故に彼らが解散を決定したのもやむなしではないだろうか？　いずれにしてもひとつの時代の終焉を飾る記念碑的作品であることは間違いない...。
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